シビックタイプRを「いつかは買おう」と思っていた人にとって、今の市場状況はまさに衝撃そのもの。街中で見かけて「やっぱりかっこいい」と思い、ディーラーへ足を運んだものの「すでに受注は終了しました」と断られてしまった──そんな声が、SNSや口コミサイトにあふれています。価格を払えば買えるという“高級車の壁”ではなく、そもそも注文すらできないというこの現実に、多くのファンが困惑しています。
しかもその影響は中古車市場にも波及しており、500万円台だった新車が、わずか数千km走行の個体でも700万円〜800万円台で取引される異常事態へと発展しています。では、なぜここまでの供給不足と価格高騰が起きているのでしょうか？ 本当に再販の可能性はゼロなのか？ 代替モデルで満足できるのか？ FL5と旧型FK8の違いは？──など、今だからこそ徹底的に理解しておくべきことは山ほどあります。
この記事では、「シビックタイプRがなぜ買えないのか？」という最も根本的な疑問から、人気の理由、ライバル車との比較、実用面での維持費や代替車の候補までを、徹底的に網羅。単なるスペック比較ではなく、「なぜこれほどまでに人を惹きつけるのか」「次にどう動くべきか」まで深掘りしていきます。これを読めば、“タイプR難民”として途方に暮れるのではなく、自分なりの戦略を立てて前に進むヒントがきっと見えてくるはずです。
- なぜシビックタイプRの注文ができないのか？受注停止の理由を解説
- 再販はあるのか？いつまで買えない状況が続くのかを徹底分析
- FL5とFK8の走り・設計・装備の違いを丁寧に比較
- 現実的に選ばれている代替車種と満足度の違い
- 高騰している中古市場で後悔しない動き方とは？
なぜシビックタイプRは今、買えないのか？市場と背景を徹底分析
Urban Motoring Guide ImageシビックタイプRがなぜ“受注停止”に至ったのか。単に「人気が出過ぎたから」では済まされない複数の要因が絡んでいます。ここでは、ホンダの販売戦略や生産体制、世界的な半導体不足の影響、そしてそれにより起きたユーザー行動の変化までを徹底解説します。
- ホンダのタイプRの受注停止はなぜですか？
- シビックタイプRの受注は終了した？
- シビックで一番人気なのは？
- シビックタイプRの年間維持費はいくらですか？
- シビックタイプRを売却したいのですが、いくらくらいになりますか？
- ホンダのタイプRとRSの違いは何ですか？
1. ホンダのタイプRの受注停止はなぜですか？
Urban Motoring Guide ImageシビックタイプRの受注停止には、単なる人気過熱だけでなく、ホンダの製造戦略・供給能力・ブランド価値維持の意図が複雑に絡んでいます。2022年に登場したFL5型は、世界中の自動車ファンから高評価を受け、発表直後から日本・北米・欧州の全市場で即完売の勢い。日本国内でも「予約開始から数時間で初期ロット終了」「納車2年以上待ち」など、異例の事態が発生しました。
ホンダはこうした需要過多に対応しようと一定数の増産も検討しましたが、FL5は熟練工による“手組み”に近い工程が含まれ、生産台数を物理的に急増させることは困難でした。さらに半導体不足・ロジスティクス遅延・原材料高騰が重なり、製造ラインの安定稼働さえも不安定になる時期が続いたのです。
また、ホンダとしてもブランド価値を守る観点から「品質を犠牲にしてまで数を出す」ことを避ける姿勢を強く持っており、その結果、2023年末に“公式な新規受注停止”という決断に至りました。単なる供給不足ではなく、“意図的に絞っている”という点が、シビックタイプRの特殊性を物語っています。
この背景を理解すると、いま「買えない」という事実も一時的な混乱ではなく、ホンダが戦略的に選択した“希少性維持の方針”であることが見えてきます。
2. シビックタイプRの受注は終了した？
Urban Motoring Guide Image2025年6月時点で、シビックタイプR（FL5型）の新車受注は完全に終了しています。ホンダ公式からの明言はもちろん、全国の正規ディーラーでも「再販の予定は未定です」「今後入庫の見込みはありません」という案内がなされており、事実上の“供給停止状態”が続いています。
こうした完全な注文停止が発表されたのは2023年末ですが、すでにその前段階から全国のディーラーでは納期未定・抽選形式などの対応が取られており、消費者からは「欲しいのに買えない」という不満と諦めが広がっていました。現行モデルの在庫はほぼゼロ、キャンセル待ちも終了しており、「今からディーラーで契約する」という選択肢は存在しません。
ホンダは「すでに受注済のユーザーに責任を持って納車することを優先」としており、新規受注を再開する兆しはまったく見えていません。一部では「特別仕様車が出るのでは」という噂もありますが、確定情報ではなく、現実的には中古車市場に目を向けるしかありません。
3. シビックで一番人気なのは？
Urban Motoring Guide Image「シビックで最も人気のあるグレードは？」という問いに対して、答えは二つに分かれます。販売実績としての“数字”だけを見れば、e:HEV（ハイブリッド）やRSグレードが主力ですが、ファンやマニア層が“本当に欲しい”と語るのは圧倒的にタイプRです。
まず、実際の販売比率で言えばシビックe:HEVがトップです。燃費性能や運転のしやすさ、そして通勤・ファミリー用途まで対応できる点が高く評価されており、広い層に支持されています。価格も400万円以下と現実的で、税制面の優遇もあるため、実利を求めるユーザーにとってベストな選択肢となっています。
一方、タイプRはあくまで“プレミアムスポーツモデル”であり、台数は少ないものの熱量では他グレードを圧倒しています。モータースポーツ由来の設計思想、高回転型エンジン、6速MTによるドライバーとの一体感──これらすべてが、クルマ好きの心を掴んで離しません。YouTubeやSNSでも圧倒的な露出を誇り、「一度は所有してみたい車」として名を挙げる人が後を絶たないのがこのモデルです。
また、「人気＝売れている」ではなく、「支持されている」ことが重要です。タイプRは少量限定の供給にも関わらず、受注開始時には数時間で初回ロットが完売。全国で抽選販売が行われ、納車までに1年以上を要するケースが常態化しました。つまり、量ではe:HEVやRSに劣っても、熱狂度では群を抜いているのです。
このように、実用性・価格・燃費といった数値で見るならe:HEV、走りの楽しさ・満足度・所有欲で見るなら圧倒的にタイプRが人気。あなたが「日常を楽に過ごしたい」のか「ドライビングそのものを楽しみたい」のかによって、選ぶべきシビックは全く異なります。
4. シビックタイプRの年間維持費はいくらですか？
Urban Motoring Guide ImageタイプRは単に「速くて楽しい」だけの車ではありません。その高性能ゆえに維持コストもそれなりにかかり、“所有の喜び”には一定の覚悟が必要です。ここでは、年間維持費として実際にどれくらいかかるのか、リアルな数字をもとに解説します。
まず自動車税。FL5型は2.0Lエンジンを搭載しているため、年額45,400円（地域により異なる）です。これは一般的なコンパクトカーよりも高めの設定となっています。さらに、車検費用は2年に一度で平均12〜15万円程度が相場ですが、純正部品やハイグレードパーツを維持する場合、さらに高額になることも珍しくありません。
任意保険は年齢や等級によって異なりますが、スポーツモデルであることから保険料率は高く設定されています。30代男性・等級15以上のケースでも年間10〜15万円前後、20代やスポーツ走行を前提とする人であれば18〜25万円という例もあります。
そして大きな出費となるのが“消耗品”です。特にタイヤとブレーキは要注意です。純正装着されている19インチのパフォーマンスタイヤは、4本で20万円前後。サーキット走行などをする場合は、わずか5,000〜10,000kmで交換が必要になることもあります。さらにブレーキパッドはブレンボ製で高性能ですが、純正交換時には片側3〜5万円というケースもあるため、前後セットで8万〜10万円を想定しておくべきです。
燃費に関しては、実燃費でおおよそ10〜12km/L。年間1万km走ると仮定すると、ガソリン代（ハイオク）だけで15〜18万円程度が必要です。これに加えてオイル交換・定期点検などを含めれば、年間維持費は最低でも35万円〜、実走行派で50万円超となるのが現実です。
つまり、シビックタイプRは「買って終わり」の車ではなく、「持ち続けるための投資」を前提にしたクルマです。それでもなお、この走りを味わいたい──そう感じる人だけが“真のオーナー”になれる存在だと言えるでしょう。
5. シビックタイプRを売却したいのですが、いくらくらいになりますか？
Urban Motoring Guide Image現在のシビックタイプR（FL5型）は、異例とも言える高値で取引されており、「売却＝利益」となる数少ない国産車です。通常、新車を買って乗れば価値は落ちていくのが常識ですが、タイプRに関しては「買った価格より高く売れる」状態が現実になっています。
具体的には、新車価格が約500〜550万円だったFL5型が、走行1万km未満の個体で700〜850万円での買取・販売事例が出ています。人気色（チャンピオンホワイト、レーシングブルー）、ワンオーナー、無改造といった条件がそろえば、それだけで査定額が50万円〜100万円以上変動することもあります。
なぜここまで価格が高騰しているのか。その理由は明白です。「需要に対して供給が追いつかない」「ホンダが受注停止している」「今後の再販も不透明」──この三重苦により、中古車市場での希少価値が急激に高まっているのです。
また、最近では日本国内だけでなく、北米・アジア・中東など海外輸出ルートでのニーズも急増。バイヤーによっては日本国内よりも高い価格で引き取るケースもあり、通常の買取業者では査定が甘くなる傾向もあります。そのため、売却を検討しているなら「スポーツカー専門の買取店」や「複数社比較による一括査定」が必須です。
加えて、車検前の売却・事故歴の有無・整備記録の提示なども査定額に大きな影響を与えます。「そろそろ乗り換えたい」と思っているなら、今の高騰相場を最大限に活かすタイミングはまさに“今”と言えるでしょう。
6. ホンダのタイプRとRSの違いは何ですか？
Urban Motoring Guide ImageタイプRとRS。この2つの名称はよく混同されがちですが、その性格はまったく異なります。端的にいえば、タイプRは“走りを極めるためのマシン”、RSは“日常でも楽しめる実用スポーツ”です。
まずパワートレイン。タイプRは2.0L VTECターボ＋6速MT専用で、最高出力320PS超。対してRSは1.5L VTECターボ＋CVTまたは6MTで、出力は180PS前後と半分近くの差があります。この数字が示す通り、走りのキャラクターはまったく異なります。
装備も違います。タイプRには専用バケットシート・軽量ホイール・強化サスペンション・ブレンボブレーキ・3本出しセンターエキゾーストなど、“攻めるため”の装備が標準。RSはあくまで快適性やデザイン性を重視しており、シートも標準形状、足回りも柔らかめ、排気音も静かです。
価格にも差があります。RSが約350万円前後で購入できるのに対し、タイプRは新車時点で約500万円〜、現在では中古で700万円以上が相場。購入・維持どちらの面でも、RSは“現実的なスポーツカー”としての立ち位置を確立しています。
ただし、RSは“手が届くスポーツ感”を求める人にとっては極めて優秀なモデルです。「子育て中でも運転を楽しみたい」「MTに乗ってみたい」「でも高性能過ぎるのは怖い」というユーザーにとって、RSはタイプRとは別軸での“理想的な一台”なのです。
タイプRが買えない今、どう動く？代替車種とこれからの選択肢
Urban Motoring Guide ImageシビックタイプRが手に入らない今、現実的な代替車はあるのか──この問いに直面したとき、安易な妥協ではなく、「どうすれば自分の理想に近づけるか」を軸に考える必要があります。ここでは、代わりに選ばれている国産・輸入車、旧型モデルの再評価、今後の生産・販売動向まで徹底的に解説します。
- シビックタイプRの代わりになる車は？
- シビックタイプRのライバル車は？
- FK8とFL5どっちが速い？
- CIVIC TYPE Rの燃費は？
- シビックRSの購入層は？
- シビックタイプRの生産はいつまで続くのか？
1. シビックタイプRの代わりになる車は？
Urban Motoring Guide ImageシビックタイプRを買えない現状で、多くのユーザーが次に選んでいるのが「代替として満足できるモデル」です。中でも真っ先に候補に挙がるのが、トヨタ「GRカローラ」。1.6L直3ターボ＋4WD＋6MTという構成は、シビックとは異なる“駆動方式の面白さ”を持ち、加速性能・コーナリング・トラクションすべてにおいて非常に高い完成度を誇ります。しかも、ラリー直系という背景もあり、“道を選ばず走れる”という特性は、タイプRにはない魅力です。
次に選ばれているのが、スバル「WRX S4」。こちらは2.4Lターボ＋AWD＋CVTという構成ですが、フラットで安定した走り、安心感のある剛性、内装の高級感など、“大人のスポーツセダン”として高く評価されています。特に雨や雪の多い地域に住む人にとっては、AWDの信頼性が大きなメリットになります。
ほかにも、マツダ「MAZDA3 ターボ」、ルノー「メガーヌR.S.」、BMW「M135i」、アウディ「S3」、さらには中古のスープラRZ（B58）など、選択肢は多岐に渡ります。もちろん、価格や維持費、車格、性格などは異なりますが、「走る喜び」を基軸に選ぶなら、これらのモデルはタイプRの代わりになり得る実力派ばかりです。
2. シビックタイプRのライバル車は？
Urban Motoring Guide ImageシビックタイプRが築き上げてきた“FF最速”というポジション。その正面から競り合ってきたライバルが、ルノー「メガーヌR.S.」です。ニュルブルクリンクでのFF市販車最速争いは、両車の性能開発を劇的に進化させてきました。メガーヌはパドルシフト＋4WSという独自の武器を持ち、欧州車らしい剛性感とシャープなコーナリング性能で対抗します。
また、「AWDスポーツモデル」も広義のライバルといえる存在です。WRX S4やGRヤリス、ゴルフR、アウディS3など、タイプRと価格帯が近く、日常の使いやすさと走行性能を両立させたモデルは多数あります。これらは“直線番長”ではなく、コーナーでの安定性、全天候対応といった観点で評価されており、異なる魅力を持った競合モデルとして選ばれています。
国内だけでなく、世界中のホットハッチ・スポーツセダンがタイプRのライバルと目されており、それだけにこのモデルの存在価値の高さが浮き彫りになります。
3. FK8とFL5どっちが速い？
Urban Motoring Guide Image先代FK8と現行FL5、この2台の比較はタイプRファンの中でも非常に熱い議論を呼びます。端的に言えば、「FL5の方が速くて扱いやすい」が大多数の評価です。最大出力は320PSと同等ながら、トルクの立ち上がり、エンジンレスポンス、空力性能の向上などで、全体的にFL5が上回っています。
特に注目されたのは、2023年にFL5が「ニュルブルクリンクFF最速」の称号を再奪還したこと。タイムは7分44秒881で、FK8の記録を塗り替えたことで“数値でもFL5が上”と証明された形です。しかも、FL5はボディ剛性・冷却性能・シフトフィール・ブレーキ制御といった細部に至るまでブラッシュアップされており、単なる後継ではなく“別次元の完成度”を持つ一台として完成しています。
一方で、FK8の“荒々しさ”や“ダイレクト感”を好むユーザーも多く、軽さ・スパルタンさを重視するならFK8を選ぶ理由は十分にあります。特に価格面でFK8はお得感があり、500万円台〜600万円台で手に入る個体もあり、“今あえてFK8を選ぶ”という流れも注目されています。
4. CIVIC TYPE Rの燃費は？
Urban Motoring Guide Image燃費に関して言えば、シビックタイプRは決して“経済性を重視した車”ではありません。ただし、FL5型は2.0Lターボ＋6MTという組み合わせながらも、現実的な実用燃費を実現しており、“速いのに使える”という評価を得ています。
カタログ値は12.5km/L（WLTCモード）ですが、街乗りでは8〜10km/L、高速では13km/Lを超えることもあり、スポーツモデルとしてはかなり健闘しています。これは燃焼効率の改善、吸排気システムの刷新、アイドリングストップの制御見直しなど、細かな技術の積み重ねによる成果です。
一方で、サーキット走行やスポーツ走行を頻繁に行うと、燃費は一気に落ち込み、5km/L台まで低下することも珍しくありません。こうした“シーン別燃費の幅”が大きいのは、ハイパフォーマンス車の宿命といえるでしょう。
日常で燃費を意識する人にとっては、ハイブリッドやダウンサイジングターボの方が魅力的かもしれませんが、「燃費が悪いことより、走りが楽しいことを優先したい」と思える人には、タイプRは十分に“付き合える相棒”となります。
5. シビックRSの購入層は？
Urban Motoring Guide ImageシビックRSは、今や“隠れた人気モデル”として定着しつつあります。タイプRほど尖っていないが、e:HEVほど控えめでもない──そんな絶妙なポジションにあるのがRSの魅力です。購入層としては、30〜50代の男性が中心で、通勤や家族用途を持ちながら“走りの楽しさも欲しい”という層が主です。
パワーユニットは1.5L VTECターボで、CVTまたは6MTが選択可能。180PSと十分な出力を持ち、日常域での加速性能や高速巡行時の余裕はしっかり確保されています。ステアリングの応答性やボディ剛性も優れており、“やる気になれば楽しめる”というキャラクターが光ります。
さらに、価格も抑えめ（約350万円台〜）で、維持費や燃費も良好。車格のわりに内装も上質で、ステアリングやシートの質感などにもこだわりが見られます。タイプRが“買えない・維持できない”と感じる人にとって、RSは極めて現実的かつ満足度の高い選択肢となるのです。
6. シビックタイプRの生産はいつまで続くのか？
Urban Motoring Guide Imageホンダからの公式発表はまだありませんが、業界関係者の間では「FL5型の生産終了は2026年〜2027年ごろ」と見る声が大勢です。これはホンダの車両モデルライフ（約4年周期）と、世界的なEVシフトの流れを踏まえた予測です。
すでに欧州では2035年から内燃機関車の販売を禁止する方針が打ち出されており、日本市場も2030年を目標に電動化を急加速しています。ホンダも2030年までに新型車のすべてを電動化する方針を掲げており、FL5型が“最後の純ガソリンタイプR”となる可能性も高いのです。
これにより、「再販を待つ」というスタンスはリスクを伴います。仮に一時的に受注が再開されても、限定台数・抽選販売・価格上昇という“狭き門”になることは避けられないでしょう。つまり、今が“最初で最後の購入チャンス”である可能性は十分にあるということです。
まとめ：シビックタイプRを本当に欲しい人が今やるべきこと
Urban Motoring Guide ImageシビックタイプRが買えない──この現実は、多くの人にとって予想外の出来事でした。「お金を払っても手に入らない車」という特殊な立ち位置は、もはやフェラーリやランボルギーニと同じ“希少資産”の領域に入りつつあります。これまで国産車は「欲しければ誰でも買える」存在でしたが、FL5型タイプRはその常識を根底から覆しました。
ここまで読んできた方は、もうお気づきだと思います。シビックタイプRが手に入らないのは、単に“人気だから”ではなく、供給量・品質維持・ブランド戦略・世界情勢・EV移行といった複雑な要因が絡み合った“必然的な結果”なのです。つまり、これは一過性のブームではなく、“この先も簡単には買えない”という新しい常識として受け入れる必要があります。
ではどうすべきか。まずは「中古車市場で早めに動く」。そして「代替車種も冷静に比較し、納得できるモデルを探す」。さらには「今の愛車を大切に乗り続けながら、次のチャンスを伺う」──それぞれの状況に応じた戦略が必要です。間違っても「流れに任せる」のではなく、自らの価値観と予算に応じて“攻めの判断”をしていくことが後悔しない鍵です。
タイプRはただのスポーツカーではありません。それは“選ばれた者が乗れる一台”になりつつあります。もしあなたが本当にそのステアリングを握りたいと願うなら、今、動き出すしかありません。
