マツダCX-5の購入を検討していると、「ディーゼルとガソリン、結局どっちがいいの?」という疑問に必ず直面します。燃費や維持費を気にする人、トルクのある走りを重視する人、あるいは街乗りメインで静粛性を求める人など、ライフスタイルや価値観によって最適な選択肢は変わってきます。
実際、CX-5のユーザーの中には「ディーゼルを選んで後悔した」という声もあれば、「ガソリン車は物足りない」と感じる声もあります。この記事では、CX-5のディーゼルとガソリンの違いを徹底的に比較し、燃費、維持費、税金、走行性能、音の違い、リセールバリューまで網羅的に解説。購入後に後悔しないための判断基準を明確にしていきます。
- CX-5のディーゼルとガソリンの違いを徹底比較
- それぞれのメリット・デメリットを具体的に解説
- 維持費・燃費・税金・リセールバリューの比較
- 用途別にどちらが向いているか判断基準を提示
CX-5ディーゼルとガソリンどっちがいい?特徴・性能・維持費を徹底比較

- 燃費性能の違いを比較
- 維持費の差はどのくらい?
- エンジン性能と走行フィール
- 故障リスクとメンテナンス性
- 音と振動の快適性は?
- 税金・法的コストの違い
1. 燃費性能の違いを比較

CX-5を選ぶ際に重要な要素の一つが「燃費性能」です。まずディーゼルモデル(SKYACTIV-D 2.2)は、低回転から高トルクを発揮する設計のため、ガソリン車に比べて燃費が良いとされています。実燃費ではリッター15〜18km前後を記録することが多く、長距離を走る方にとっては大きなメリットとなるでしょう。
一方、ガソリンモデル(SKYACTIV-G 2.0または2.5)は、平均してリッター10〜13km程度です。街乗りや渋滞が多い環境ではさらに下がる可能性もあり、年間の走行距離が多い人にとっては燃料コストが大きく異なります。
さらに、燃料単価にも差があります。ディーゼル車は軽油を使用するため、ガソリンよりリッターあたり10〜20円安く済む点も魅力です。燃費と燃料単価の両面で見ると、年間1万km以上走行するユーザーにとっては、ディーゼルが圧倒的に有利になります。
ただし、短距離メインの方や街乗り中心の用途では、ディーゼルの優位性が薄れる場合もあるため、自分の使用スタイルに合った選択が重要です。
2. 維持費の差はどのくらい?

CX-5の維持費は、ガソリンとディーゼルで明確な差があります。まず、ディーゼル車はエンジンオイルの品質管理がシビアで、指定されたオイルを定期的に交換する必要があります。そのため、メンテナンス費用はガソリン車より高くなる傾向があります。
また、DPF(ディーゼル微粒子フィルター)の再生処理や関連部品の清掃・交換など、ディーゼル特有の整備項目があるため、走行距離が短いユーザーにとってはコストパフォーマンスが悪化する可能性もあります。
一方、ガソリン車は整備項目が比較的シンプルで、部品代や工賃も抑えやすいという特徴があります。加えて、ガソリンモデルは販売台数も多く、部品供給や整備ノウハウが豊富なため、予期せぬトラブル時の対応もしやすいです。
任意保険や車検時の負担も含め、年間1〜2万円程度の維持費の差が出ることもあるため、長期的に乗ることを考えるなら、この差も重要な判断材料となります。
3. エンジン性能と走行フィール

CX-5のガソリン車とディーゼル車では、エンジンの特性と走行フィールに明確な違いがあります。ディーゼルモデル(SKYACTIV-D 2.2)は最大トルクが1,500rpm前後という低回転から発生し、高速道路の合流や坂道走行でも力強さを発揮します。ペダル操作に対してリニアに加速する感覚があり、重量のあるボディでも余裕のあるドライビングが可能です。
一方、ガソリン車(SKYACTIV-G 2.0/2.5)は、エンジン回転数が高まるにつれてパワーが伸びる設計となっており、スポーティなフィーリングを楽しめます。ただし、低回転域ではディーゼルに比べて力不足を感じる場面もあり、加速時にやや踏み込みが必要になることがあります。
また、2.5Lガソリンモデルには「気筒休止」機能が搭載されており、燃費性能を向上させつつ静かな走行が可能です。街乗り中心で滑らかで自然な走行フィールを求めるなら、ガソリン車は非常に扱いやすく感じられるでしょう。
結果として、トルク重視で重厚な走りを楽しみたいならディーゼル、軽快なアクセルレスポンスとスポーティな走行感覚を求めるならガソリン車が向いています。用途と好みに応じて、自分に合った走りを選ぶことが後悔しないカギになります。
4. 故障リスクとメンテナンス性

ディーゼルエンジンは構造が複雑で、ガソリン車に比べると故障リスクやメンテナンスの難易度が高めです。特にSKYACTIV-Dは国内基準の排ガス規制に対応するため、高度な燃焼制御やDPFなどの装置が搭載されており、適切に管理しないとトラブルが発生する可能性があります。
たとえば、短距離走行を繰り返すとDPFに煤(スス)が溜まり、再生が間に合わず警告灯が点灯するケースがあります。この状態を放置すると、DPFの交換が必要になり、十万円以上の出費となることもあります。また、EGRバルブやインジェクターの不調も比較的報告されています。
ガソリン車の場合、エンジン構造が比較的シンプルなため、こうした高度な排気制御装置に起因するトラブルは少なく、メンテナンスも簡易です。故障箇所の特定もしやすく、整備費用を抑えられる点がメリットといえます。
また、部品価格や作業工賃もディーゼル車より安価で済む傾向にあるため、メンテナンスに不慣れな方や初めてのマイカーとして選ぶなら、ガソリン車のほうが安心できるでしょう。維持のしやすさという視点では、ガソリン車が優勢です。
5. 音と振動の快適性は?

快適性の面で注目すべきは「音」と「振動」です。ディーゼルエンジンは構造上、燃焼時の圧力が高く、アイドリング中にカラカラ音と呼ばれる特有の金属音が聞こえることがあります。特にエンジンが冷えている状態では音が目立ち、気になる方にはマイナス要素となるかもしれません。
また、ディーゼル車は高トルクを発生させるため、加速時に振動がダイレクトに伝わる感覚があり、人によっては「ガタつき」と感じることもあります。これはパワフルさの裏返しでもありますが、静粛性を重視するユーザーには不向きかもしれません。
一方で、ガソリン車はエンジン音が非常に滑らかで、アイドリング時や街中の低速走行時にはほとんど音が気になりません。車内で音楽を楽しみたい方や、長時間のドライブで静かな空間を保ちたい方には、ガソリン車が圧倒的に快適です。
特に最新のSKYACTIV-Gエンジンは、遮音性や振動制御が優れており、快適性を最重視するユーザーには最適な選択と言えるでしょう。ファミリーカーとしての使用や、同乗者への配慮を重視するなら、ガソリン車の静粛性は大きな武器になります。
6. 税金・法的コストの違い

CX-5を保有する上で避けられないのが、自動車税や重量税などの「法的コスト」です。まず自動車税については、排気量に応じて課税されるため、2.0Lガソリンモデルは年間39,500円、2.5Lガソリンモデルでは45,000円前後になります。
一方で、2.2Lディーゼルモデルはガソリン2.5Lとほぼ同等、もしくは若干高めの自動車税が課されます。加えて、ディーゼル車は車両重量が重くなりがちなため、重量税や車検時の整備項目が増え、結果的にトータルコストがかさむ可能性があります。
また、環境性能割などの減税対象になるかどうかも重要です。ガソリン車の一部グレードは燃費性能が高く、減税の恩恵を受けられる場合がありますが、ディーゼル車は排ガス処理装置による重量増などが影響し、恩恵が小さいことがあります。
こうした点から見ると、税金面ではガソリン車の方がシンプルかつ負担も少ない傾向にあり、初期費用だけでなく維持コスト全体を抑えたい方には有利です。
CX-5ディーゼルとガソリンどっちがいい?後悔しない選び方と判断基準

- 中古市場での人気とリセールバリュー
- ディーゼルは本当に壊れやすいのか?
- ガソリン車に向いている人とは?
- ディーゼル車に向いている人とは?
- スカイアクティブエンジンの弱点
- ディーゼルとガソリンの販売比率と傾向
1. 中古市場での人気とリセールバリュー

CX-5は中古車市場でも安定した人気を誇るSUVですが、リセールバリューにおいては「ディーゼルのほうが高い」と言われる傾向があります。その理由のひとつが、ディーゼルモデルの希少性と高燃費による人気の高さです。特に長距離ドライバーからは、ガソリンモデルよりも燃費性能に優れたディーゼルが選ばれる傾向にあり、中古市場でも需要が集中しやすくなっています。
一方で、ガソリン車は比較的価格が安く、流通量も多いため競合が多くなり、価格が安定しづらいという面があります。年式が進むとともに、ガソリン車の価格は下落しやすいのが実情です。
ただし、これは車両の状態やメンテナンス履歴にも大きく左右される要素です。ガソリン車でもしっかりと整備された個体であれば高値がつくケースもあり、すべてが「ディーゼル有利」とは限りません。リセールを重視するなら、購入時点で人気のグレードやカラーを選ぶことも重要な戦略となります。
2. ディーゼルは本当に壊れやすいのか?

「CX-5のディーゼルは壊れやすい」という声を耳にすることがありますが、実際には適切な使い方とメンテナンスを守れば、大きなトラブルは回避できます。故障が多いとされる原因の多くは、短距離走行の繰り返しによるDPFの再生不足や、エンジンオイル管理の不備です。
たとえば、近距離通勤やちょい乗りが中心のユーザーの場合、エンジンが十分に暖まる前に走行を終えることが多くなり、DPFにススが溜まりやすくなります。これが蓄積すると再生がうまくいかず、センサーの異常やエンジンチェックランプの点灯を引き起こすことがあります。
また、マツダのSKYACTIV-Dエンジンは非常に精密な構造をしており、純正オイルや適切な交換サイクルを守らないとトラブルのリスクが高まります。しかし、定期的に長距離走行を行い、正しいオイル管理をしていれば、10万km以上ノートラブルで走行できたというオーナーも多く存在します。
つまり、「壊れやすい」というよりも「扱いに注意が必要」というのが正確な表現です。
3. ガソリン車に向いている人とは?

ガソリン車は、その扱いやすさと静粛性から、多くのユーザーにとって最適な選択肢となります。特に街乗りメインで使う場合や、1回の走行距離が短いユーザーには、ガソリン車のほうがトラブルリスクが少なく、維持費も抑えやすいというメリットがあります。
また、ディーゼル車に比べてエンジン構造がシンプルなため、故障の際にも診断がしやすく、修理費用も比較的安価で済むことが多いです。車の管理やメンテナンスに不慣れな人でも安心して乗れるのがガソリン車の魅力と言えるでしょう。
アイドリング時の静けさやエンジン音の滑らかさは、家族とのドライブや同乗者を意識した使用シーンにも最適です。さらに、自動車税や重量税といった法的コストも軽く、初めてのマイカーとしても選びやすい条件が揃っています。
もしあなたが「静かでストレスのない運転を楽しみたい」「維持費を抑えたい」「メンテナンスに自信がない」と感じているなら、迷わずガソリン車を選んで問題ありません。
4. ディーゼル車に向いている人とは?

ディーゼル車は、長距離通勤や頻繁なドライブ、高速走行が多いユーザーにとって理想的な選択肢です。大きなトルクを低回転から発生するディーゼルエンジンは、高速道路での合流や追い越し時に圧倒的な力強さを発揮し、疲れにくい運転が可能になります。
また、燃費性能も高く、年間1万km以上走行するユーザーであれば、軽油の安さと燃費の良さでガソリン車との差額を確実に取り戻すことができます。とくにディーゼルならではの「どっしり感」や「踏んだときの力強さ」に魅力を感じる方には非常におすすめです。
ただし、前述の通り、短距離メインの用途では煤詰まりや再生不足などのリスクがあるため、走行環境に応じた使い方が求められます。一定の整備知識と、メーカー推奨の管理を守れる方であれば、ディーゼル車は非常に高いパフォーマンスを発揮してくれる一台になります。
5. スカイアクティブエンジンの弱点

マツダが誇る「SKYACTIVテクノロジー」は、ガソリン・ディーゼルを問わず高効率な燃焼技術を実現していますが、完璧ではありません。特にディーゼルのSKYACTIV-Dエンジンでは、エンジン内部へのススの蓄積やDPFのトラブルが報告されています。
一方、ガソリン車のSKYACTIV-Gでも、燃焼効率を優先するあまり、加速時に「もっさり感」や「トルクの物足りなさ」を感じるユーザーもいます。これはエコ志向の設計によるもので、スポーティな走りを期待する方にはやや不満が残る部分です。
また、SKYACTIV-G 2.5に搭載される気筒休止システムでは、稀に「切り替え時の違和感」や「微振動」が報告されることもあり、快適性に敏感な方は事前に試乗などで確認しておくことが大切です。
このように、画期的なエンジンであっても「万能」ではないという事実を踏まえ、自分のニーズに本当に合っているかを見極める必要があります。
6. ディーゼルとガソリンの販売比率と傾向

かつてはディーゼルモデルが販売比率の過半数を占めていたCX-5ですが、現在ではガソリン車の需要が徐々に増加しています。これは、ガソリンエンジンの進化や燃費向上、価格差の縮小などが影響しており、特に都市部やファミリー層を中心にガソリン車の選択肢が広がっているためです。
また、環境意識の高まりとともに、ディーゼル車に対するネガティブなイメージが根強いことも、ガソリン車比率の増加に影響しています。特に中古車市場では、ガソリン車の方が買いやすく、初心者やライトユーザーに人気です。
ただし、マツダはディーゼル技術への取り組みを継続しており、今後の改良型エンジンや新技術の導入によって、再び比率が変わる可能性もあります。今後の市場動向にも注目しながら、自分の用途に合ったエンジンを選ぶことが重要です。
まとめ:CX-5ディーゼルとガソリンはどっちがいい?自分に合う方を選ぼう

CX-5の「ディーゼルとガソリンどっちがいい?」という問いには、明確な正解はありません。なぜなら、どちらにも魅力と欠点があり、それをどう受け止めるかはユーザーの使い方次第だからです。
ディーゼルは、長距離運転や力強い走り、高燃費を求めるユーザーに最適であり、維持コストをうまく管理できる人には非常に経済的です。一方、ガソリン車は静粛性や維持のしやすさに優れ、街乗りや家族用途に向いています。
この記事で紹介した燃費・維持費・リセールバリュー・故障リスク・快適性・市場動向などの観点を比較しながら、自分のライフスタイルに合った選択を行うことで、購入後の後悔を防ぐことができます。
CX-5はどちらのエンジンを選んでも高い完成度を誇る優秀なSUVです。だからこそ、目的に合ったモデルを選ぶことで、より満足度の高いカーライフを実現できるはずです。あなたにとってベストな一台を、ぜひこの機会に見つけてください。